
天真は頼久の家でぼーっとテレビを見ていた。
それというのも久々に週末の休み、誰にも予定が入っていなかったので、集まって遊ぼうということになったからだ。
おかげで今、頼久の家のリビングには天真、詩紋、蘭の3人がいる。
あかねと頼久は台所でお茶をいれている最中だ。
みんなで集まって遊ぶといったって結局のところ、頼久の家に集合してくだらないことをしゃべっていることが多い。
今日もそうやってだらだらと、だが楽しい一時を過ごして帰るのだろうと思っていた天真はしかし、お茶を運んできたあかねと頼久が並んでソファに座ったところで一同の視線を一身に浴びることになった。
「な、なんだよ、お前ら…。」
湯飲みを手に取ったとたんに全員の視線を浴びて天真がその体をのけぞらせる。
「天真君!」
「な、なんだよ。」
「バレンタインにチョコいっぱいもらったんでしょ!?」
「あ?」
「蘭から聞いたよ!ダンボール箱が1個いっぱいになるくらいもらったって!」
目をキラキラさせてそういうあかねから天真は蘭へと視線を移した。
すると蘭はあからさまに視線をそらす。
「あのなぁ、もらったっていったってな、俺は顔と名前が一致しないようなやつからばっかで…。」
「でもたくさん告白されたってことだよね!」
「そ、それはまぁ…。」
ここで天真の脳裏を嫌な予感がよぎった。
これは前にも同じ展開を体験したことがあるような…
助けを求めるように頼久を見れば、お手上げだとでも言うように苦笑している。
「それだけモテてるんだから一人くらい付き合ったりするの?」
きた。
予想通りの質問だ。
「あのなぁ、一方的にコクられたってつきあうわけねーだろ。」
「えぇー、もったいない。」
「そうだよ、もったいないよ、お兄ちゃん。」
「お前らなぁ…そうほいほいよく知りもしない女とつきあえるかよ。」
「まぁ、そうだよね。でもバレンタインに告白してる女の子って意外と本気だったりするみたいだし、もしいい子がいたら付き合ってあげてもいいって私は思うんだけど…。」
天真は深い溜め息をついて首を横に振った。
すると今度は蘭が助け舟を出した。
「ま、お兄ちゃんにそんな器用なことできるわけないか。あかねちゃん、それ以上お兄ちゃんの傷に塩を塗りこむようなことしないであげて。」
「塩?」
「蘭!」
「何?どうしたの?」
「あのな、俺は好きでもねー女とつきあう気はねーんだって。」
「あぁ、うん、そうか、そうだよね、好きでもないのに付き合ったりするのは相手にも失礼かも…天真君、優しいね。」
そう言ってにこり微笑むあかねに天真はまた深い溜め息をついた。
天真爛漫、純粋無垢な神子殿の笑顔は今の天真の心にちくりと小さな痛みを残すのだった。
管理人のひとりごと
以前にも天真君が追求を受けていましたが(笑)今回は第二弾。
まだまだあかねちゃんのことが好きな天真君なんで色々苦悩してそうですが…
基本的にはいいヤツなんで(爆)あかねちゃんを横取りとかはしないし、他の女の子を好きにもなれなくて、つまりいいヤツは貧乏くじひいてますね(っдT)
いつか幸せな天真君を……書く、だろうか(’’)(マテ
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