
あかねと頼久は縁に並んで座って月夜の庭を楽しんでいた。
風もなく、月の冴えた夏の夜は庭がとても美しい。
夕餉を終えて二人並んで、あかねは頼久のために用意した酒を頼久が手にしている杯に注いだりしながらゆったりと過ごしていた。
「神子殿もいかがですか?」
「え?お酒、ですか?」
「はい、そんなに強くはないですからどうぞ。」
「えっと…私のいた世界では私の年だとお酒飲んじゃいけなかったんですけど…京じゃそういう決まりはない、ですよね?」
「はい、酒を飲むのに年齢制限はございません。安心してどうぞ。」
「じゃぁ、ちょっとだけ…。」
頼久についてでもらって、今まで頼久が使っていた杯でいっぱいだけあかねも酒を口にしてみた。
思っていたよりも甘くて口当たりがいい。
などということより、これってちょっと前だったら間接キスだとかって大騒ぎしてたんだろうなぁ、と考えながらあかねは杯を頼久に返した。
「いかがですか?お口には合いましたか?」
「あ、はい、けっこう飲みやすいですね。私がいた世界のお酒ってもっと苦くてまずそうだったんですけど。」
「お口に合ったのでしたらもう一献どうぞ。」
そう頼久に勧められるままあかねは二杯目を口にした。
やはり口当たりがよくて飲みやすい。
アルコールであることを忘れるほどの飲みやすさだ。
だが、アルコールはアルコール、少し時間がたつとあかねの顔は真っ赤になった。
「神子殿、大丈夫ですか?ずいぶんと酔いが回ったようにお見受けしますが。」
「たぶん、大丈夫、だと思うんですけど…なんか顔がほてっちゃって…あと、なんか頭がぼーっと…。」
「神子殿!」
フラフラとあかねの上半身が揺れたのを見て頼久が慌ててあかねの肩を抱き寄せた。
「なんか暑いかも…私、酔っ払ってます?」
「はい、おそらくは…寝所にお運びしましょうか?」
「ん〜、褥の中、暑そう、もうちょっとだけここで涼んで……。」
そういいながらあかねは頼久の胸に崩れ落ちて、そのまま寝息をたて始めた。
頼久はしっかりとあかねを抱きかかえて苦笑する。
これは確かに褥に入れたりしたら暑くて大暴れしそうだ。
ならばこのまましばらくここで酔い覚ましをさせて差し上げよう。
そう思って妻の体を抱き直して寝顔を覗き込めば、これは自分の方が妻に酔ってしまいそうだと心の中でつぶやいて月を見上げた。
ちょうど頭上に輝く満月が若い夫婦を優しく照らしていた。
管理人のひとりごと
あかねちゃんはもちろんお酒なんて飲んだことないので確実に酔っ払うだろうなぁと。
で、頼久さんは酔っ払ったあかねちゃんを襲ったりはしませんよ?(爆)
逆に頼久さんはあかねちゃんに酔ってます(w
ただ酔って手は出せない、それが頼久さん(’’)(マテ
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