
「クリスマスはこれとこれを作ろうと思うんです。それから、ケーキはこれ。プレゼントは秘密です。」
テーブルの上には隙間が皆無なほどに広げられた各種資料。
料理の本、お菓子作りの本、パーティゲームの本、など等が所狭しと広げられている。
それら開かれた本のあちこちを指差しながらあかねは楽しそうにクリスマスや年末年始の予定を話していた。
「お正月はもちろんおせち料理作ります!二人で食べるから少しですけど。これとこれとこれは入れましょうね。あ、一応天真君が来た時のこと考えてちょっとだけ多めに作りましょうか?これとこれも入れたいですよね。あ、私、栗きんとん大好きなんです。頼久さん食べます?甘いですけど。」
「はい、神子殿のお手製とあればなんでも頂きます。」
「そ、そういうことじゃなく…甘いもの大丈夫、でしたよね?」
「はい。」
「じゃぁ、あとはお雑煮!お雑煮には何入れましょうか…あ、このお雑煮おいしそう!これにしましょうか?作り方丁寧に書いてあるし。」
あかねが指差す先の写真を次々に眺めながら頼久はただ微笑んでうなずくばかりだ。
こうして目の前であかねが色々と語ってくれることが頼久にとっては嬉しい。
「頼久さんも食べたいものあったらどんどんリクエストしてくださいね。できないものもあるけど、なるべく頑張って練習しますから!」
「私は特には。神子殿が共に食べてくださるのでしたらなんでも。」
「ま、また頼久さんはそういうことを……あ、これ、これもおいしそう!」
そう言ってあかねが指差したのは煮豆の写真だ。
だが、頼久は違うものに目がとまった。
ゆっくりと頼久の大きな手が伸びて、今煮豆の写真を指差しているあかねの右手を優しく取り上げると自分の方へ引き寄せた。
自然とあかねの体も頼久の方へ引き寄せられる。
「よ、頼久さん?」
あかねは慌てて顔を赤くしたが、手を引き戻そうとは思わなかった。
頼久がおかしなことをするとは思えなかったし、それに何より頼久の顔が真剣だったから。
「どうかしたんですか?」
「今まで気付きませんでしたが神子殿は小さくて綺麗な手をしておいでなのですね。」
「へ?」
あかねが何を言われたのかわからずにキョトンとしている間に頼久はあかねの右手を両手で包むと、愛しそうにその手をさすった。
「よよよよよ、頼久さん!」
「はい?」
「は、恥ずかしいです…。」
「これはっ、も、申し訳ありませんでした…。」
自分が何をしていたのかに気付いて頼久は慌ててあかねの手を解放した。
そして互いに互いの顔を見て、真っ赤になって苦笑する。
「お正月は…初詣に手をつないで行きましょうね、ほら、人が多いからはぐれちゃうといけないし。」
「神子殿…はい、是非に。」
頼久はあかねの優しい言葉を胸に刻みながら、この小さな手を必ず守って見せようと一人誓うのだった。
管理人のひとりごと
男の人と女の人では色々違う所がありますが、目に見えるところで決定的に違うのって手だと管理人は思うわけです。
いや、他にもあるんだろうけど、管理人的にはってことです(’’)
ほら、頼久さんは大きくて頼りがいのある手をしてそうじゃないですか?
対してあかねちゃんは小さくて可愛い手をしてるんだろうなぁと。
管理人の手については言及をさけてください(’’)
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