
あかねはいつものように週末を頼久の家で過ごしていた。
隣には本を読んでいる恋人の端整な姿。
いつ見ても、どんな場面を見ても本当に様になる人だなぁと感心してしまう。
こんな人が自分の恋人だなんて本当に今でも信じられないことがあるくらいだ。
でも、毎週毎週、週末になるとこの恋人が嬉しそうな笑顔で出迎えてくれるのが現実。
その幸せにあかねが思わず笑みを浮かべていると頼久が本から目を離して小首をかしげた。
「神子殿?どうかなさったのですか?」
「えっと、もうすぐ年末でしょう?行事が色々あって、頼久さんと一緒に色々できたら楽しいなぁって考えてたんです。」
「あぁ、そういえば行事の多い季節になりますね。」
「えっと、12月24日と大晦日と元旦とそれから2月14日は空けておいてもらえますか?」
「クリスマスと年越しとバレンタインですね。」
微笑む頼久にあかねはコクコクとうなずいて見せる。
どれもあかねが今から頼久と二人で過ごすことを楽しみにしている行事だ。
クリスマスもお正月もバレンタインも恋人がいるなら共に過ごすのが定番の行事ばかりだ。
「必ず空けておきます。神子殿はもう何か予定しておいでなのですか?」
「えっ……えっとですね…クリスマスはもう色々考えていて…外でお食事とかすると落ち着かないし、やっぱり頑張ってお料理してここで二人でっていうのがいいかなぁって…嫌ですか?」
「いえ、私はかまいませんが…。」
「が?」
「天真達も呼んで賑やかにパーティになるのかと思っておりましたので。」
「そ、それはですね…クリスマスっていうのは、やっぱりその、二人っきりがいい行事かなって……。」
顔を真っ赤にしてうつむいてそういうあかねを見て、頼久はやわらかな微笑を浮かべた。
「こ、恋人の行事って感じがするじゃないですか?っていうか、私が憧れてたっていうか…二人でお食事して、プレゼント交換とかして、それから雪が降ってたらお庭を眺めたりとかして…そ、それから……。」
その後のことを想像して頭から湯気を出さんばかりに顔を赤くしてうつむいているあかねの方を頼久は優しく抱き寄せた。
「よ、頼久さん…。」
「楽しみです、クリスマスも正月もバレンタインも。」
そう言って微笑む頼久を見上げてあかねは赤い顔のまま溜め息をついた。
「頼久さん、余裕ですよね…私なんて今からドキドキしちゃって…。」
「楽しみにはしておりますが、ドキドキするようなことを企画しておいでなのですか?」
楽しそうに微笑みながらそう聞かれてあかねは黙り込んだ。
もしかして恋人同士の二人きりのムードあるクリスマスとか想像しているのは自分だけなのだろうか?と少しばかり心配になってくる。
だが、そんな心配をしていたあかねに気付いた頼久は、そっとあかねを上向かせるとその唇にかすめるように口づけた。
「よよよよ、頼久さん!」
「楽しみにしております、これからの行事の数々、どれも。」
「は、はい…私も楽しみです…。」
また顔を赤くしてうつむくあかねの肩を頼久はいつまでも優しく抱いていた。
管理人のひとりごと
結局、現代版のクリスマスではあかねちゃんはみんなを誘っちゃってますが、天真君たちの方が気を使ってましたね(’’)
行事の数々を楽しみにしている二人ですが、どちらかというと余裕があるのは頼久さんでしたというお話。
本当に余裕があるのか、そういうふうに演じているのかは頼久さんのみぞ知る(w
管理人はけっこう頼久さんは頑張って演じている部分もあると思っています(’’)
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