
あかねはパジャマ姿でベッドの上に座ってじっと携帯を見つめていた。
時刻は夜11時。
あかねはもうお風呂にも入ってあとは寝るだけというかっこうだ。
だが、あかねは眠らずにベッドの上で携帯をにらめっこをしていた。
そして十分ほど携帯をにらみつけて、あかねはとうとうその携帯を手に取ると電話をかけた。
「もしもし、蘭?」
『どうしたの?こんな時間に、珍しいね。』
電話の向こうから聞こえてきたのは蘭の声だ。
あかねは携帯を手にうつむいた。
「ごめんね、こんな時間に、ちょっと相談にのってほしいことがあって…。」
『あかねちゃんの相談なら24時間いつでもうけつけるよ!どうしたの?』
「うん、あのね…す、すごーく頼久さんの声が聞きたくなっちゃったんだけど、やっぱりこんな時間に電話なんかしたらあきれられちゃう、よね?」
思い切ってあかねがそう尋ねてみると電話の向こうからは深い溜め息が聞こえた。
『お兄ちゃん、あかねちゃんが今頼久さんに電話かけたら嫌われるかって、パス!』
携帯の向こうでがさがさいう音の次に天真の深い溜め息が聞こえてきた。
どうやら蘭があかねの相談ごと携帯を天真に放り投げたらしい。
『あのなぁ、あかね、いつだろうとあいつがお前からの電話を迷惑がるなんてことは天地がひっくり返ってもないぞ?』
「で、でもね、昨日も一昨日もこれくらいの時間にかけちゃってて…ほら、最近テストが多くて会いにいけなかったから…。」
ここでまた天真の深い溜め息が聞こえた。
どうやら心底あきれているらしい。
『あのなぁ、お前からの電話が毎日だろうが半日おきだろうが一時間おきだろうが頼久がそれを迷惑がるなんてことはありえねーの。それどころか電話切ったとたんにまたかかってこねーかって悶えてるって。』
「そ、そんなことはないと思うけど…でもでもしつこいって思われるの嫌だし…」
『だーかーらー、それは絶対ねーって。嘘だと思うならかけてみろ。物凄い勢いで出た上に第一声から春が来たみたいな明るい声出されるに決まってんだ。』
「そ、そうかなぁ…。」
『保障するって。違ってたら俺がちゃんと後でフォロー入れてやるから、気が済むまで長電話してくれ。』
「う、うん、わかった…。」
半信半疑のまま電話を切って、あかねは一度深呼吸して今度は頼久の携帯へとかけ直した。
すると最初のコールが終わるか終わらないかのうちに電話の向こうから声が聞こえた。
『こんばんわ、神子殿ですね?』
「あ、はい、そうです、こんばんわ。」
天真の言った通り電話の向こうから聞こえてきた頼久の声はまるで春がきたかのように明るい、浮かれた声だった。
あかねはほっと安堵の溜め息をつくと、電話の向こうから聞こえてくる頼久の声にうっとりと耳を傾けた。
管理人のひとりごと
どちらかというと迷惑をこうむっているのは森村兄妹のような…
まぁ、二人ともあかねちゃん大好きなんでもちろん相談は24時間いつでも承りますが(笑)
頼久さんは夜中だろうが早朝だろうが仕事中だろうがあかねちゃんからの電話には0,5秒で出ます!
なんなら電話がかかってくるのも気配で感じるくらいの勢いです(’’)
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