
あかねは詩紋に呼び出されて何故か天真の家にきていた。
目の前に座っているのは詩紋と天真だ。
テーブルの上には詩紋が焼いたクッキーと詩紋が用意した紅茶が三人分ある。
あかねは何故天真ではなくて詩紋に天真の家に呼び出されたのかもわからなければ、どうしてこの面子でここにいるのかもわからず小首をかしげるばかりだった。
あかねがきょとんとしている間にメモ帳とペンを手にした詩紋が口を開いた。
「あ、あのね、あかねちゃん、今日はボク、あかねちゃんに聞きたいことがあるんだ。」
「うん、なぁに?」
「えっとね、あかねちゃんの好きな食べ物って何?」
「ん〜あんまり好き嫌いないんだけど…あ!この前頼久さんが作ってくれたリゾットが凄くおいしかったの!」
「そ、そうなんだ…じゃぁ、あかねちゃんの好きな男の人のタイプは?」
「えっ、そ、そんなこと聞かれても……えっと…優しくて、強くて、物静かな感じで、でも時々は凄く素敵な言葉をくれる人?」
それは絶対頼久さんのことだよね、と心の中で思ってはいても詩紋はかろうじて口に出さずにただため息をついた。
「つ、次の質問いくね。あかねちゃんの好きな色は?」
「紫苑!あと青も好き。」
にっこり微笑むあかね。
詩紋は更に深いため息をついた。
「天真先輩…すごーく不毛な感じがするんだけど、ボク……。」
うなだれる詩紋。
そして天真は自分の髪を両手でぐしゃぐしゃとかき回してうめき声をあげた。
「あぁぁぁぁ頼久だけだと思ってた俺がバカだった…。」
「な、なんの話?」
あかねはきょとんとした顔で天真を見つめた。
なんの話をされているのか全くわからない。
「お前もほんっと、頼久バカなのな。」
「えっ?何?なんの話?」
「お前の好きな食べ物は頼久の手料理、好きな男のタイプはどこからどう見ても頼久そのもの、好きな色は頼久の好きな色。頼久だらけじゃねーか…。」
「そ、それは、その……。」
「天真先輩、ボク、予想通りだよ…。」
一人うなだれる詩紋は心の中で
(やっぱり兄弟なんだなぁ、やることおんなじ)
とつぶやいていた。
「はぁ、頼久のやつがとんでもなく天然に神子殿のお好みは…って悩むことがねーように情報収集しといてやろうと思ったのに、全くもって無駄、ってかやる気さえうせるバカップルぶりだな、お前ら…。」
「そ、そんなことないよ!」
(あるある)
天真と詩紋は同時にそう心の中でつぶやいて深いため息をついた。
そして詩紋は、どれだけ蘭や天真に頼まれても二度と協力なんかするもんか、と心に誓っていた。
管理人のひとりごと
「嗜好」のあかねちゃんバージョンです。
そして詩紋君受難第二段です(爆)
つまりは天真も頼久さんが大好きです(マテ
あかねちゃんと頼久さんの周りにはいい友人がたくさんいるってお話でした(笑)
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