
頼久はふとパソコンから目を離し、視線を上げた。
そこにはあかねの微笑んでいる写真が飾られている。
窓の外は綺麗に晴れて、青空が見えていた。
ここ数日は毎日のようにあかねが会いに来てくれていた。
だから久々にこうして一人で仕事などしていると、ふとあかねのことを考えてしまうのだ。
世界中、流れている時間は同じ。
今、この時もあかねと同じ時を過ごしているのだとわかっていても、それでもどうしてもあかねのことが気になってしまう。
あかねは今何をしているのだろうか?
笑っているだろうか、泣いているだろうか?
家族と共にいるのだろうか?
春休みの最中だから勉強をしているということはないだろう。
あかねのことを想い始めると止まらなくて、気になって気になって…
それでも今何をしているのか気になったというだけで電話をかけるというのも気が引けて…
頼久が深いため息をついたその時、机の上に放ってあった携帯が鳴った。
着信メロディですぐにあかねからだと悟った頼久が慌てて携帯を耳に当てる。
「神子殿?」
『頼久さん…あの……その……。』
「どうかなさいましたか?」
『えっと…どうかしたっていうわけじゃないんですけど…その…ごめんなさい、用もないのに電話なんて…頼久さん今何してるかなってちょっと気になっちゃっただけで…。』
「神子殿…私もちょうど今、神子殿のことを想っておりました。」
『頼久さん…あの……もしお仕事の邪魔じゃなかったら、今から会いに行ってもいいですか?』
電話の向こうから聞こえる恐る恐るといった様子の声に頼久は微笑を浮かべた。
そんな嬉しい申し出を断るわけがない。
「もちろんかまいません。お迎えに上がりましょうか?」
『すぐ走っていきます!』
元気のいい声が聞こえたかと思うと、プチッという音が聞こえて通話は早くも切れていた。
できうることなら愛しい人にはいつも笑っていてほしい。
そしてできれば側にいて笑いながら同じ時を過ごしてもらえたら…
その願いが今、叶おうとしている。
頼久はあかねを迎えるべく、椅子から立ち上がった。
あかねがやってきたらすぐに出せるように紅茶をいれておこう。
そんな些細なこと一つ一つが今の頼久には何よりも幸せだった。
管理人のひとりごと
もうさ、とっとと会いに行きなさいよと(’’)
でも、この二人は何かと互いに気を遣いそうなのでこんな感じ。
特に頼久さんは悩みそう(笑)
会いたいとか言いすぎるのはご機嫌を悪くするのでは?とか言いそうです(w
ブラウザを閉じてお戻りください