腕枕
 あかねはなるべく音をたてないように静かに静かに寝所に入った。

 何故なら仕事で疲れている頼久が先に眠っているはずだから。

 ところが…

「神子殿、仕立物はお済みですか?」

「頼久さん、ごめんなさい、起こしちゃいました?」

「いえ、起きておりました。」

 慌てるあかねに頼久は体を起こして微笑んだ。

 あかねは頼久の着物を仕立てるのに夢中になってしまって、頼久に先に寝てもらってさっきまで頑張っていたのだ。

 頼久は仕事で疲れているはずだからとあかねなりに気を使ったつもりだったのだが…

「頼久さん仕事で疲れているのにごめんなさい、落ち着かなかったですね。」

「仕事はさほど疲れるようなものではありませんでしたので。それよりも神子殿と並んで休みたかったのです。」

「よ、頼久さん…。」

 あかねが顔を赤くしてもじもじしていると、頼久はその手を引いて自分の隣に妻の小さな体を横にすると頭の下にすっと腕を入れた。

 こうして腕枕をしてくれるのは頼久と共に休む夜はいつものことで、あかねはその顔に幸せそうな笑みを浮かべると、頼久の体に寄り添った。

「いつも思うんですけど…。」

「はい?」

「腕枕って、頼久さん、腕疲れません?」

 心配そうなあかねの額に唇を寄せてから、頼久はあかねの肩を抱き寄せた。

「疲れるというようなことは全く。そのようなことより、神子殿のお側で眠れぬことの方が私にはよほどこたえます。」

「また頼久さんはそんなこと言って……。」

「真実ですので。」

 耳元に聞こえる低い声が心地よくて、あかねはゆっくりと目を閉じた。

 すぐ側にあるぬくもりが愛しくて自然と口元に笑みが浮かぶ。

「おやすみなさい、頼久さん。」

 途切れそうな意識の中でそう言って、更に体を頼久の方に寄せると、あかねの額に口づけが降ってきた。

 それは言葉少なな頼久のおやすみの合図。

 あかねは頼久のぬくもりを全身で感じながら、ゆっくりと意識を手放した。

 そして頼久は、あかねの寝息を首元に感じる幸せをしばらく噛み締めてから目を閉じる。

 できうることならば夢路も共に。

 そう祈りながら、妻を抱きしめて頼久も眠りにつくのだった。





管理人のひとりごと

まぁ、つまり腕枕を書きたかっただけ(’’)(オイ
頼久さんは腕枕っていうか、ぎゅうぎゅうしながら寝てそうだけども…(マテ
冬はそういうのあったかくていいなと思うけど、夏はなぁ…
管理人は犬と一緒に寝ていますが、これが夏はね…暑いんだ(’’;
あかねちゃんと頼久さんにそれはあてはまらないだろうけども(w







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