
頼久は優しくあかねの肩を抱きしめてその口元に笑みを浮かべた。
抱かれているあかねは目を閉じていて、穏やかな寝顔を見せている。
時刻は午後7時。
大学の合格発表を天真と共に見に行って、あかね、天真、蘭、全員が合格していることを確認した。
掲示板に自分の名を見つけたあかねは喜んで頼久の首に飛びつき、頼久もあかねの喜ぶ様子が嬉しくて優しくあかねを抱きとめた。
ひとしきり喜んでから天真と分かれ、二人でお祝いをすることになった。
材料を大量に買い込んで二人で夕食を作り、ゆっくりと豪華な食事をとってから最後に大きなケーキを食べた。
あかねはその間中とても上機嫌で、気付いたらケーキを食べ過ぎていたと後悔していたようだった。
二人で楽しかったのはそこまで。
受験自体も重労働だっただろうあかねは、合格発表で自分の合格が確認できるまで気苦労も絶えなかった。
ということが重なって、大きなケーキを食べ終えた後はは頼久の隣で眠ってしまったというわけだ。
ふかふかのソファの上、頼久の隣とあればあかねにはこれ以上ないほど安心できる空間だ。
疲れきったあかねの眠りを頼久が邪魔するはずもなく、1時間ほどは見守っていたのだが…
「神子殿。」
さすがに時間がだいぶ遅くなってきたので、頼久はあかねの耳元で優しく声をかけてみた。
ところが、少しだけもぞもぞと動いたあかねはそのまま頼久の胸にすりすりと擦り寄って更に眠りを深くしてしまう。
頼久は頬が緩むのを押さえられずにしばらくあかねの幸せそうな寝顔を見つめていたが、すぐ我に返ってあかねの肩をそっと揺らした。
「神子殿、起きてください。そろそろお帰りになる時間です。」
「う〜ん……もうちょっと…。」
「いけません、ご両親が心配されますので起きてください。」
「……はーい…。」
大好きな人に優しく揺り起こされて、あかねはようやく体を起こすと、少しだけ残念そうな顔で上目遣いに隣の恋人を見上げた。
「神子殿?」
「せっかく合格したんだし、もうちょっとだけ一緒に……。」
「いえ、今日のところはお帰りください。せっかくのめでたい日です、ご両親とも一緒に過ごされるべきです。」
「それは、そうなんですけど…。」
「それに、今年はもう大学生になられるのですから、共に過ごす時間はいくらでも。」
「そ、そうですよね!」
ぱっと視線をあげて微笑むあかねに、頼久も幸せそうな笑みを浮かべてそのままさっと軽く口づけた。
あかねがキョトンとしている間に頼久は立ち上がってあかねにコートを差し出す。
「お送り致しますので。」
「…はい……。」
あかねは顔を真っ赤にしながらも、これからやってくる楽しいに違いない日々に想いを馳せた。
これからは毎日のように頼久に会うことだってできるのだ。
あかねが歩き出すその足取りは、いつもよりもずっと軽かった。
管理人のひとりごと
合格発表はあかねちゃん、頼久さん、天真君の3人で行ってます♪
その後のお話。
せっかくのめでたい日ですから、二人で祝うこと間違いなし。
もちろん両親公認なのであかねちゃんの両親も文句なし(笑)
疲れちゃっているあかねちゃんは久々に頼久さんの隣で居眠りです!
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