
「うぉ、またあかねは古典だけ学年トップかよ。」
「あ、でも、あかねちゃん、現代文でも学年50位入ってるよ。」
「つくづく文系なんだなぁ、あいつ。」
「お兄ちゃんは数学できるわりに物理できなくて使えないよねぇ。」
「使えない、言うな。科学は得意だ、なんとかなる。」
「そうかなぁ。」
「そういうお前は全科目アウトじゃねーかよ。」
そんな不毛な会話を交わしているのは森村兄弟だ。
学力テストの結果、上位100位に入った生徒の名前が校内で貼り出されたのでそれを何気なく眺めていた二人は、あかねの名前が二箇所で見つかって驚いているところだった。
「しかし、あいつ、あんなに古典得意だったか?」
「私に聞かれても知らないわよ。」
「まぁ、そっか。」
「どうしたの?二人ともおそろいで。」
そこへ通りかかったのは話題の主、あかね。
天真はあかねの名前のある貼り紙を顎でさした。
「お前、また古典、学年トップだなって話してたんだよ。」
「あぁ、満点だったからね。」
『満点?!』
声をそろえた森村兄弟にあかねはあっさりうなずいた。
「うん。現代文はいくつかわからないのがあったんだけど、古典は満点だったの。でも物理と数学がめちゃくちゃで赤点ギリギリだったよぉ。」
「お前さ、そんな古典得意だったっけか?」
「勉強は全面的に苦手だったよ。」
そう言って苦笑するあかねに小首をかしげる天真。
そして事の真相に気付いたのは蘭だった。
「ね、あかねちゃん。」
「ん?」
「その、古典と現代文だけやけに成績がいいのってひょっとして教えてもらったりしてる?」
「あぁ、うん。週末は頼久さんに古典と現代文だけみてもらってるの。他の科目は頼久さんもあまり得意じゃないんだって。」
『……。』
そのせいかっ!と沈黙の裏、心の中で声をそろえて叫んだ森村兄弟はがっくりとうなだれた。
「どうしたの?二人とも。」
「らしいというかなんというか…。」
「へ?」
「週末デートでお勉強って、普通しない、あかねちゃん。」
「そ、そう?」
さすが兄弟という絶妙なタイミングで深いため息をついた二人は、どうやら照れて赤くなっているらしいあかねを見てからまたため息をついた。
そして同時に心の中でつぶやく。
(二人とも天然だからなぁ)
慌てるあかねを残して、森村兄弟はがっくりと疲れた足取りで教室へと戻っていくのだった。
管理人のひとりごと
こんな家庭教師がいてくれたら管理人の学生時代の成績ももっとよかったです(’’)
何気に蘭が成績ガタガタみたいなシーンがありますが、気にしちゃだめです(爆)
週末デートで一緒にお勉強、私は悪くないと思うんですが、普通やりませんかね?やっぱり
勉強教えてもらうような人と付き合うことがそんなにないか(’’)
プラウザを閉じてお戻りください