
「うわぁ、これもかかわいい!」
千尋はぬいぐるみの群れの前で目をキラキラさせていた。
ここは遊園地のお土産売り場前。
中つ国で王として頑張っている御褒美にと、みんながこっちの世界で楽しむ休日を一日プレゼントしてくれたので、大好きな人と二人で遊園地デートを実現してみたのだ。
「買わなくていいんですか?」
「うん、だって向こうにはどうせ持っていけないし。それより風早、アイス食べたい!」
「はいはい、わかりました、俺の大事な姫のご命令とあらば。」
「そういう柊みたいな言い方しないでよ、笑っちゃう。」
くすくす笑う千尋から離れて風早はソフトクリームをすぐに買ってきた。
ソフトクリームを受け取って嬉しそうにする千尋は、一国の王だというのにまだまだ少女らしくてかわいらしい。
そんな千尋の姿にいつも以上に幸せそうにニコニコと微笑む風早。
「観覧車は最後ね、デートの定番!あとは…ジェットコースターはもう午前中に乗っちゃったし…風早は?入りたいアトラクションとかある?」
「俺は別に…こう見えても一応、大人ですから。」
「大人とか子供とかじゃないよ!楽しまないと!」
「あはは、じゃぁ俺はあえて言えば…そうですね、お化け屋敷、かな。」
「へ?お化け屋敷?どうして?風早お化けなんて恐くないでしょ?」
「俺は恐くないですが、千尋は恐いでしょう?」
「へ?」
「これもデートの定番かなと。」
デートの定番と言われればそうかもしれない。
お化け屋敷といえば女の子が恐がってキャーって叫んだりして、それで、思わず一緒に来てる彼氏に抱きついちゃったりっていうハプニングがあったり…
そこまで考えて千尋は顔を真っ赤にして風早を見上げた。
そこにはいつも通りのあの笑顔が…
まさか、この穏やかにニコニコしている恋人がそういうことを想像して提案しているのだろうか?
いやいや、この人がそんなことまで計算しているようにはとても見えないし…
千尋が頭の中でぐるぐるそんなことを考えていると、不意に風早の顔が近づいて、あっという間に頬にチュッとキスされてしまった。
「かかかか、風早?!」
「アイスがついてました。」
さらりとそう言って微笑む風早は余裕だ。
それは風早は大人なんだからキスくらいなんでもないのかもしれないけれど、自分がこんなにドキドキしているのに目の前で余裕で微笑まれるとそれはそれでなんだか悔しくて…
千尋は一気にアイスを食べてしまうと風早の腕をつかんで歩き出した。
「お化け屋敷!行こう!」
急に何やらやる気になったらしい千尋に驚きながらも風早は「はい。」と答えただけでついていく。
千尋は心の中でキャーって叫んで思いっきり抱きついて絶対に風早をびっくりさせてやるんだから!とかたく決意していた。
それを実行したとして、やっぱり余裕の風早にぎゅっと抱きしめられてしまうなんて結果は想像もしないで…
管理人のひとりごと
たぶん、書いたのが風早大団円EDを見た直後です(笑)
だからハイテンションです(爆)
遙か3の迷宮の例があるので(’’)追加ディスク考えると現代ネタやりづらいなぁと思いながら書いてます。
それでもどうしても、現代で一本書きたかった(爆)
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