それっぽく
 中つ国がだんだんと落ち着いて平和を取り戻してきて、王である千尋の評価は上がるばかりだ。

 だからというわけではないのだろうけれど、最近、千尋が疲れた顔をしているとみんながこっちの世界でくつろいでくればいいと勧めてくれるようになった。

 千尋も最初はあまり国を空けるのはよくないと思って断っていたのだけれど、自分達を信用できないのかと親しい仲間に言われてしまって、みんなの言葉に甘えることにした。

 こっちの世界へ来る時の供はだいたい風早、もしくは風早と那岐の二人。

 二人はこっちの世界で一緒に暮らしていたから特に問題がないからだ。

 他の仲間達も千尋が呼べば来てくれるけれど、だいたいはみんな残って留守番をしてくれている。

 今回のお供は風早。

 久々の自宅で千尋はお気に入りのマグカップ片手にくつろいでいた。

「ただいま。」

 そこへ帰ってきたのは風早だ。

 風早はこちらへ戻ってきてすぐに千尋が映画を観たいと何気なく言ったのを聞いて、DVDを借りてくると千尋が引き止める間もなく出て行ったのだ。

「お帰りなさい、ごめんねわざわざ。」

「いえいえ、千尋が好きそうな映画、ありましたよ。」

 ニコニコしながらリビングへ向かう風早を見て、千尋は小首を傾げた。

 なんだろう、何か違和感がある。

「すぐ観ますよね?ってあれ、千尋?」

「あ、ああ、ごめんごめん、えっと、なんか……。」

「はい?DVDセットしますよ?」

 そういいながら風早はさっさとDVDをプレイヤーにセットする。

 これで千尋が喜んでくれると思うとどうやらいても立ってもいられないらしい。

 ところが千尋はというと何かを真剣に考え込んでいて…

「ああああ!わかった!」

「はい?」

「メガネだ!」

「メガネが何か?」

「風早、メガネかけてる!」

「ええ、こっちではいつもかけてますが…。」

「あっちではかけてないよね?あれ、風早って目が悪いんだっけ?」

「いいえ。」

 ニコニコと笑っている風早に千尋は小首を傾げて見せる。

「じゃぁどうしてこっちだとメガネかけてるの?」

「これはダテです。ほら、メガネかけてる方が先生って感じがするでしょう?」

「……そ、そういう理由だったんだ…。」

「はい、あ、千尋、始まりますよ。」

 風早に手招きされて隣に座って千尋はまじまじと風早の横顔を見つめた。

 いつもやわらかく微笑んでいるメガネの笑顔。

 それを外している豊葦原の風早は確かに全く先生っぽくはなくて…

 まぁ、それもありか、と心の中でつぶやいて、千尋は風早が選んでくれたDVDに視線を移した。





管理人のひとりごと

目が悪いのにメガネかけないで戦闘とかありえないよねっ!
でも風早、豊葦原じゃメガネかけてないよねっ!
とメガネ萌えの管理人が妄想した結果がこれです(’’)
膝枕と同じくらいダテメガネネタも好きだな、自分(’’)
メガネの風早が大好きです!
現代を舞台にした追加ディスク希望です!(マテ







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